【煙突ブログ】煙突の避雷対策 |煙突工事の京誠工業

煙突コラム

煙突の避雷対策

2017年6月22日

日常生活のなかで、ときどき雷が落ちる音を聞くことがあるでしょう。雷は、高くて細いものに落ちるイメージがあるかもしれません。
雷は、大気中で発生した雷が建築物に直撃するタイプの「直撃雷」と、雷電流が建築物の内部に入り込み、絶縁破壊を引き起こす「誘導雷」という二種類のタイプがあります。どちらのタイプであってもサージ電圧を引き起こし、建築物の構造躯体が破壊されたり、誘導障害が発生したりすることがあります。
ちなみに、サージ電圧とは、電気回路などに瞬間的に発生する大波電圧のことです。通常の状態では考えられない大きな電圧が、瞬間的に発生するということです。
雷によるサージ電圧は、雷サージと呼ばれることがあります。雷サージが配電線路や電話線、通信線路などから侵入すると、通信機器や、これに接続されたパソコンなどが被害に遭います。場合によっては焼損・停電などが発生し、最悪の場合、建物火災に至る場合があります。
天気の悪い日など、空がピカっと光って、雷が落ちることがあります。この雷が建物に落ちたらということを考えたら怖いでしょう。
建築基準法では、20メートルを超える建築物に避雷設備を設置するように定められています。もちろん、20メートルを超える煙突についても避雷設備が必須です。
煙突工事の際に、避雷設備を設置します。
避雷設備というと、雷が建築物を避けて落ちるようにする設備のように思われますが、そうではありません。建築物めがけて落ちてきた雷撃を受け、安全な通り道に誘導し、大地に逃がす役割を果たします。避雷設備が電撃を受けることによって、建築物そのものへのダメージを最小限に抑えます。
つまり、雷が落ちてくることを避けるわけではありません。避雷設備に雷が落ちるように誘導し、建築物への被害を避けるのです。
また、避雷設備に雷が落ちたら建築物本体へのダメージはゼロ、と言い切れるものではありません。避雷設備はダメージを軽減するものなので、雷が落ちたあとは、異常がないか各部分を調べる必要があります。また、ダメージを把握したあとは回復に努めなくてはなりません。
避雷設備は、落雷を受け止める部分である受雷部、雷電流を安全に流すための電線、雷電流を大地に逃す接地極によってできています。この三部分のうち、落雷を受け止める受電部については避雷針(通称)と呼ばれます。
避雷針という言葉は有名ですが、避雷針のみで避雷設備ができているというわけではありません。しかしながら、パッと見て目立つ部分はやはり避雷針の部分でしょう。煙突の外観をよく見てみると、尖った避雷突進を見つけることができるはずです。避雷設備には、避雷導線が繋がれています。
新設の煙突工事が行われる場所はさまざまです。設置する環境に合わせて、設備のデザインも考えられます。
避雷設備についてですが、もしも、周囲に高層ビルがあるなど、高い建物がたくさんある場合はどうなるでしょうか。20メートル以上の建築物については避雷設備の設置が義務となっています。周囲の高層ビルには必ず避雷設備が設置されていることでしょう。
しかしながら、周囲に高層ビルがあり、高層ビルよりも低い建築物だからといって避雷設備を付けないというわけにはいきません。高層ビルより低くても、20メートル以上の高さがあれば、避雷設備を設置する必要があります。
ちなみに、避雷設備に関する決まりは、建築基準法のみで定められているわけではありません。消防法、火薬取締法によっても避雷設備に関して規定があります。
消防法については、指定数量以上の危険物を取り扱っている建物や、製造している建物、貯蔵している建物などに対して避雷設備の設置を求めています。
火薬取締法においては、地上に設置する一般火薬庫に対して避雷設備の設置をするように規定しています。
また、新JISという避雷設備に関する新規格が2003年に制定されました。新JIS方式では、外壁への落雷防止に関する規定が盛り込まれています。こちらは建築物の外壁デザインなどに影響を与える可能性がありますが、既存の避雷設備については新JIS方式に対応することが難しいものがあります。
現在は、必ずしも新JIS方式に従わなければならないというわけではなく、旧JIS方式による設計も行うことができるようになっています。ただし、新旧混在した設計は不可となっており、どちらか一方の方式に沿ったデザインを行わなくてはなりません。
以上のように、建築基準法以外にも、避雷設備に関して定めている法律や規格があります。これらの条件をよく守り、煙突工事を行う必要があります。
ちなみに、一般家庭やその他の建物についても、避雷設備を設置したほうが良い、もしくはしなければならないことがあるでしょう。上記で例に挙げた高層ビルはもちろん、高層マンションなども避雷設備を設置しなければならない場合があります。もし、雷が落ちてパソコンなどが使えなくなってしまったら大変です。
万が一雷が落ちたときのために、避雷設備は大切な設備なのです。

このページのトップに戻る