【煙突ブログ】煙突の錆飛散防止について |煙突工事の京誠工業

煙突コラム

煙突の錆飛散防止について

2017年4月14日

鋼板製の煙突の場合、時間が経つにつれて内部に錆が発生します。内部の錆は排ガスとともに周囲に出て行ってしまいます。錆が周囲に飛散しないようにするためには、対策が必要です。
まずは、錆を取り除く方法についてご紹介いたします。
円筒内部の錆をほうっておくと、コケのようにびっしりとこびりついていきます。見た目にも、新設のときとはずいぶん異なる見た目になります。
内部の錆は、サンドブラストによって取り除きます。サンドブラストを行ったあとは、塗装を施します。設備の使用条件や排ガス条件などによって錆の発生具合に違いがありますが、基本的には5年に1度ほど、塗装を行った方が良いでしょう。
サンドブラストについてもう少し詳しくご説明いたします。
サンドブラストという言葉は、バイクを自分でメンテナンスしているという方などは耳にしたことがあるかもしれません。
サンドブラストは、その名のとおり、砂(サンド)を吹き付ける(ブラスト)ことです。小さな砂粒を対象物に高速で吹き付けることで、対象物の錆を落としたり傷を付けたりします。スリガラスも、サンドブラストという方法を取り入れています。
サンドブラストで実際に使用されるサンドは、砂粒ではなく、人工的なアルミナやガラスビーズなどです。本物の砂粒では、粒の大きさが異なることや、吹き付けるときに砕け散ってしまうためです。
塗装用のエアガンに似ているブラストガンに、人工的なサンドを入れ、対象物に吹き付けます。すると、表面を大幅に損なうことなく、錆落としを行うことができます。
また、サンドブラストを行うと、表面を適度に荒らすことになります。すると、塗装を行うときに、塗装の食い付きがよくなります。また、その後の錆の発生を遅らせる効果もあります。
ただし、サンドブラストを行ったあとは早く表面を保護しなくてはなりません。ブラスト後の金属表面は、非常に酸化しやすくなっています。サンドブラストを行ったら早く保護をし、塗装をすることが大切です。
サンドブラストは、設備を建てた後に行っていく定期的なメンテナンスといえます。煙突工事を行う最初の段階で、錆が周囲に飛散しないように工夫を行うことができます。
円筒の頂部に、頂部飛散防止金網を取り付けると、錆の飛散防止に一役買います。
金網の網目は15mmほどで、それ以上大きな錆が周囲に出ていくことを防ぎつつ、排ガスを外に排出します。
ただし、15mmよりも小さな錆については防ぎようがありません。完全に網目をなくしてしまっては、排ガスを出すことができませんから、設備の意味がなくなってしまいます。小さな錆が出て行かないようにするためにも、定期的なサンドブラストによる錆除去作業が必要になります。
金網は、特殊ステンレスなどの耐食性能の高いものを使用します。
ステンレスは錆びにくい合金鋼です。「ステン」とは「汚れる、錆びる」という意味があり、「レス」は「~しない」という意味になります。
錆びにくい理由は、鉄にクロムを添加することで、表面にかなり薄い酸化皮膜を作るためです。この酸化皮膜が、周辺環境からの影響を防ぎます。クロムを11パーセント以上配合すると、耐食性が高まり、錆びにくくなります。ほかにも、ニッケルやモリブデンといったものを加えていくと、耐食性の向上を図ることができます。
酸化皮膜は、傷ついても酸素や水によって再生可能です。何度も再生し、錆の発生を防ぐのです。
錆の飛散を防ぐための金網なので、金網そのものが錆を発生させていたら元も子もありません。金網の素材にステンレスを用いることによって、金網そのものから錆が発生することを防ぎます。
しかし、ステンレス自身が錆を発生させなくても、もらい錆をしてしまうことがあります。ステンレスの表面に、ステンレスとは異なる金属が長時間接触するなどすると、錆ができてしまうことがあります。ステンレス製の金網についても、定期的にメンテナンスをすることが大切です。
煙突の頂部飛散防止金網については、取り外しが可能となっています。定期点検の際に円筒内に入らなければならないことがあるため、金網の脱着が必須です。もちろん、サンドブラストによって錆を除去するときにも、円筒内に入るので、金網の取り外しが必要になるでしょう。
金網の取り外しについては、新設の煙突工事をする段階で考えられています。
鋼板製の煙突工事を行うと決めた時点で、錆の発生については検討されることでしょう。錆対策として、工事の時点で行うことができることは全て行われます。
時間が経つにつれて発生した錆についてはサンドブラストによって取り除き、塗装することで新たな錆の発生を遅らせるように努めます。
以上のように、錆を設備周辺に放出しないための工夫が行われています。設備の使用には、周辺環境への配慮が必須です。環境に優しく、そして設備を長く使っていくためにも、最初の設計と定期的なメンテナンスが大切なのです。

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